推し活雑記

ゆるくまったりと。雑誌や参戦した現場の感想などの物置予定です。

応援スタンスのこと

 つい最近、はてなブログのグループの存在を知りました。こんな機能があったんですね!で、若手俳優さん関連のブログを色々と読んでみたら皆さま色々と考えていらっしゃって興味深いなって思いました。

 そして何となく、自分の応援スタンスやファンとしてどうありたいかということを書き留めておきたくなったので、つらつらと書いてみようかと。あくまでこれは自分のこと、自分の話なので、ファンのあり方、推しの応援の仕方はその人それぞれにあっていいと思っています。

 それこそ昔は行ける現場には全部行きたいし、テレビもラジオも雑誌も出演しているメディアは全部チェックしたいし、グッズもCDもDVDも出演作なら全部集めたいし、オンライン上の写真や記事も網羅したい…なんて思っていました。今の推しの話ではないです。それこそ若くてガッツがあって元気だった頃の話。とある人をそんな推し方していました。まあ当時は「推し」なんて呼び方もなかったのでクラスタとかそんな感じですね。これで年代がわかってしまう気がしますw

 でも色々あって体を壊して、そんな推し方は金銭的にも物理的にも肉体的にも精神的にもできなくなりました。とにかく肉体面と精神面はかなりキツかったです。そして今もそれなりに苦しんでます。とにかく「健康」を失ってしまったのは痛かったです。体が資本、なんて言いますけど本当にその通りなので。まあ後悔は先に立たないものでもありますよね。

 健康を失って何がつらいかって、好きなのに好きなものを楽しむことができないことです。好きなものに興味がなくなって冷めてしまうのはまだ楽なんだなっていうのが私の実感です。「好き」という気持ちが残ったまま体が受け付けなくなるのって本当につらいです。読書が好きなのに、文字を文字と認識できはするのに、頭で文章を理解できなくなる。音楽が好きなのに、好きな曲すら耳に入ってくると、黒板を爪で引っ掻いたような不快な音を聞き続けているような苦痛を感じる。五感から入ってくる情報を頭が処理しきれなくてパニックになるなんてことを、一時期の私は繰り返してました。

 決定的にダメになる直前を思い返すと、それはもう派手に散財していたし、必死にチケットを取ってイベントに参加して、毎週のように現場に通ってました。その割に現場一回の満足度は低くて、でも通うことはやめられない。つらかった記憶はあるんですけど、具体的に何がつらくて現実逃避してドラッグのように推しを浴びていたのかはよくわかりません。ただ本当に、当時の推しに対して精神的に依存していたなって、思います。

 「推しが頑張ってるから自分も頑張ろう」「推しに会うために稼ごう」って悪い事じゃないとは思います。でも何事も限度があるし、行き過ぎてしまうと自分を悪い方向に追い詰めてしまうこともあります。実際私がそうだった。推しのためにという口実で無理と無茶を重ねたし、セルフケアを怠ってしまった結果、健康を害してしまった部分もあると思っています。

 別に手紙に書いたわけではないし、他の手段で当時の推しに伝えたわけでもないですけど、私は推しのために自分を犠牲にして大切なものをたくさん失いました。推しが悪いなんてことは一切なく、これは自分の感情の問題なんですけど、とにかく推しに依存しすぎていたし勝手にたくさんのものを背負わせてしまっていたと思っています。基本的にメディアの向こうの人間なのに、何をやっているんだって話ですけど、当時はそれだけのめり込んでいたし、私の世界のほとんどが「推し」だったんですよね。

 だからその経験を踏まえて、たくさん苦しんだことにも気持ちの整理ができた今はこう思っています。

1.推しを生きる理由にしない
2.「推しのため」を言い訳にしない
3.積むことや通うことにこだわらない
4.コンプリートを目指さない

 私はオタクです。このことはどう足掻いても変えられないなって、色々と模索もした上で感じています。だからオタクでいるために「ぬるいオタク」や「ゆるいオタク」とカテゴライズされるようなオタクになることにしました。というかならざるを得なかった。

 私は体を壊したことがきっかけでしたけど、年齢を重ねていくとどうしてもガッツではいられなくなってくるように思います。若いときは気にしなくてもよかった現実が迫ってきます。どうしても人生の選択をしなくてはいけなくなる。そのときに「強いオタクでいる」ことを選んでもいいと思います。悔いなく生きてください!

 好きな人でも作品でも、何を推すにしても、この先も応援させてほしいと思うなら、できる範囲でお金を落とすことは必要だと思います。きちんと正規のルートで公式にお金を払いましょう。でもそれは自分を削らない範囲でいいと、私は思います。

 お金だけじゃないです、時間も体力も自分を削らない範囲で楽しむ。それでいいじゃない。やっとそう思えるようになりました。

 だからこれからの私は、時々現場に行くゆるいオタクです。自分のできる範囲でお金も時間も体力気力も注ぎますけど、それはガッツの方々に比べたら微々たるものかなって思います。それでも私は「推してる」って言いたいし「ファンです」と言いたい。今はそう思っています。